幼稚園は、様々な個性が出会い育ちあったり、異なる年齢の子ども同士が出会い育ちあう場であったりします。これはそもそも、地域や家庭にあった機能でした。
1960年台からの高度成長期に、職と住居が分離され、2世帯同居から核家族化が一気に進み、いわゆるおじいちゃん・おばあちゃんとの日常的な接触がなくなってしまいました。様々な子どもたちが関わり育ちあっていた地域の路地や空き地は、モータリゼーションの急激な普及により安全な場では無くなってしまいました。
特に高齢者の方とのかかわりの機会は全くと言っていいほど無くなってしまったので、幼稚園での意図的な機会の提供が必要となりました。本園はコロナ渦前には地域の老人保健施設などとの年一回の交流をしていました。
そんな折、介護保険法に基づき市町村が設置する地域包括支援センター(高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう支援する様々な機能を持った機関)である「南部地域包括支援センター」との関りが生まれました。しかも継続的な交流の機会を提供いただきました。おそらくこのような取り組みをしている保育・教育施設はないものと思われます。
支援センターに付属している“まんまるのうえん”でのいも植え・収穫・会食の機会を子どもたちに提案・提供していただき、高齢者からのお手伝いや指導をいただきながらの貴重な経験でありました。子どもたちは高齢者の方との自然なかかわりを楽しむようになりましたし、高齢者の方はこの機会をとても楽しみにしていてくれました。先日、カレーをいただきに訪問しました。子どもたちは、高齢者の方からの問いかけに応えたり、会食を楽しんでいたりしていました。最後にはこどもたちからは、お礼の“よさこい”披露、高齢者の方からはお土産をいただき、大喜びでした。この有意義な交流は継続していきたいと思っています。
園長 吉田耕一郎