暑い日が予想された日の前日、私は年長さん数名に“あしたは暑いから、かき氷屋さんをしませんか?”と提案しました。その提案は一気に以上児全員に駆け巡り、さまざまな声が私に届けられました。「シロップは“レモン”“ブルーハワイ”にして」とか「おかわりできるの」とか。きっと6月20日の帰宅後にお子さんは「明日かき氷食べられるんだよ」とか言っていたのではないでしょうか。私はこの取り組みの中心を年長さんにと考えていましので、年長さんには「一緒にやりませんか」と声掛けしておきました。
さて当日朝、早速私の元に駆けつけてきた年長さんへ、園庭東屋への用具運び、お店構え作りやシロップごとの看板作りを投げかけ、それに対してこれまでの経験の積み重ねを活かして、ほぼ年長さんだけで協力して準備したのです。ここまでは“さすが”という感じでした。
さあ、開店直前となり、各シロップごとに7〜8名並んだ子どもたちに、“シロップをかける順番を決めたらいいよ”と問題提起をしました。例えば1回交代とか2回交代とかを当然決められるものと思い、子どもに任せていました。ところが‥
大盛況のうちにかき氷屋さんが展開され、終わりに差し掛かった時、一人の年長さんが私の元に来て「私、一回もシロップかけていない」と訴えてきました。“えっ”と思い改めて各グループの先頭でシロップをかけている子を見ると、おそらく全く交代していないであろうと思われる子が二人いました。私から“交代しながらしてますか”と問いかけたところ、気まずそうな顔をしました。
しかし、もっと気まずいのは私の方です。“年長さんなら順番を決め、仲間のことも考えて交代するであろう”と思いこむだけで、そこのあたりのやり取りを見ていなかったことです。これは、このかき氷屋さんを通して子どもに身につけてほしい経験の一つを見逃したということです。
子どもとある活動を展開しているとき、教師は活動展開がスムーズに流れることに目を奪われ、子どもの細やかなやり取りや心情を見落とすことがあります。まさにそれでした。
私は反省し、二日目のかき氷屋さんでは、できるだけ子どもの姿をしっかり把握するようにしました。
保育はやはり子どもから学びながら収斂していくということを痛感した次第です。
園長 吉田耕一郎